ミニ四突風
忘れ去られたかのように、放置してある大きな段ボール箱があたしの部屋にある。
外箱には「ひとくちチョコレート」と書いてあるが、その中身は実はミニ四駆がゴッソリ詰まっている。
わかります?ミニ四駆って。
今の日本の流行の中心であるゆとりちゃんにはわからないだろうから、敢えて説明させてもらうと静岡県に本社のある田宮模型が一大ムーブメントを起こした車型の模型の事なんすよ。
大きく分けて1990年前後と95年前後の二回ブームがありましてね、当時ガキんちょで熱中していた世代は今やいい年になってる筈です。
あたしもミニ四駆にはハマった口で、軽量化と称してシャシーを大破させたり、ボディを買ったその日に大破させたりと、子供にしては有り得ない額を突っ込んだ記憶があります。
このミニ四駆、田宮模型で公式なる大会を開いていたのですが、参加できるのには年齢の上限が設けられていて、ブーム終焉期には親が作った車体で子供がレースに出るなんて滅茶苦茶な事が起こったりで廃れていったのです・・・が!
21世紀になった今、当時子供だった世代が再び手を出し始めたり、また昨今のリメイク及び懐古ブームからか、田宮模型主催の大会でも年齢制限が撤廃されたりとなんだか熱い事になってます。
そうと聞ゐちゃあ黙っちゃあゐられねゑ!
当時には無かった大人の財力を駆使して、あの頃出来なかった事をやってやろうじゃないの!
と、いうワケでも奇しくも生まれて初めて買ってもらったミニ四駆ライジングバードが限定再販売されたので”3台”購入。
何で3台かと言うと、初めっから1台は潰すつもりだから。
子供の頃に比べれば工作の知識も技術も少しは上がっているだろうけれども、一発で上手く行かせる自信は無い。
また件のライジングバードというミニ四駆、当時の児童誌とのタイアップ企画で漫画が連載されており、あたしも夢中になって読んだ記憶がありまして、その中で途中に公式大会に勝つ為に大幅な改造が行われたのですが、それと同じ車体をこれまたタイアップしている児童誌が作製して走らせた事があるんですよ。
あたしは”それ”が作りたい。
だが記憶にあるイメージは大分曖昧で、色が白に塗装されなおされていたような・・・?くらいの認識でしかない。
一番いいのは当時その記事が載っていた児童誌が閲覧出来ればいいのだが、オークション、出版社のバックナンバーを探しても出てくる筈が無い(いかんせん1989年と大昔なので)
こうなったら、連載されていた漫画のタイトルから単行本を探し出して、オークションを・・・と考えたがそう簡単にオークションに出ている筈もなく、もうこうなったらオリジナルで行くかな~と考えていた所に救いの手が!
この国で発行されたあらゆる書籍が眠るという国会図書館。
この国で発行された多くの児童誌が眠るという国際児童図書館。
ここに行けばなんとかなるかもしれない!
と、いうワケで事前に調べて、漫画の単行本ならば国際児童図書館に眠っているという情報を得、行ってきましたよ上野まで。
いやー、3年ぶりに来ましたよ上野。仕事中じゃなくて、プライベートで見る生のJKはいいねぇ・・・フヒヒヒヒ!すみません!
で、件のライジングバードは確かスポ根漫画やヒーロー物にあるように一度は敗れて強化という話の後に誰かさんに受け継がれ主人公は新たに別のマシンを手に入れるという内容だったから途中退場してるんです。
確か、全7巻で内1巻分くらいは新マシン設計の話に割かれていた筈で、更に4巻からは間違いなく新マシンだったから、話のテンポからして2巻辺りで強化改造されている筈・・・幸い上野の図書館には2巻はある!司書さんに頼んで擦り切れた単行本を手に取る。
さあ、18年振りにその姿を見せてみろ!ライジングバード!
載っちゃいねえ(;'A`)
どうやら、強化改造の話が書かれるのは3巻らしい。
しかもよりによって、上野の図書館には1、2巻はあるのにそれ以降が4、5、6と丁度いい所が抜けているという状態・・・これは間違いなくゴルゴムの仕業!
しかし神はあたしを見捨てなかったようで、2巻の裏表紙にどうやら強化改造された姿にソックリなライジングバードの写真がありましたので、それの特徴をノートに書き写して参りました。
なんか・・・記憶にあるのと違う、特に軽量化している部分が。
加工もそんなに大袈裟な物はなさそうで、せいぜい特徴的なT字ウィングが自作の一枚ウィングに変わって車高が落とされていたくらいなんですが、地味に難しい肉抜きの箇所がありまして、さて、どうしようかというトコなんですよ。

これが原型。

で、地味に難しい部分を白く塗りつぶしたのがコチラ。
この白い部分は直線ではなくて曲線で構成されており、更に肉抜きをするのが平面だけではなくて、3次元的に加工をしなければならないようなんですわ。
コレは難しい、難しいよ。
さて、どうしたもんか・・・と思いあぐねていたら、とある筋から出てきましたと、本物の資料が!
話によると単行本にも収録されておらず、資料が存在するとすれば国会図書館の分室らしいとかなんとか。
その幻の資料がコチラ。

翼はライジングバードの命と言っておきながらコレなんだぜ?
それにしてもバッサリと切り落としちゃってまぁ・・・
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