バカサイ
お前は神を信じているんだろう?と、聖書で頬をペチペチ叩いてくる牧師。
男はポケットからタバコを取り出し火を点けた。
ゆっくり煙を吸い、瞑想にも似た表情を見せた次の瞬間、牧師の顔に向かって紫煙を吹きかけ言った。
「悪いが俺は神父だ、お前らとカトリックは教義が違う」
「ははっ、こいつは結構…お前が神父とはね…」
余裕を持って接したつもりだが思わず紫煙を吸い牧師は軽く咽こんだ、煙も目に染みる。
「堕落者(カトリック)め」
吐き捨てる様に牧師は言った、ルターの精神を元にする彼には、かつて信仰の名の下に権力を欲しいままにし、民を欺いて来た神父が、カトリックが許せなかった、腐敗した精神と存在は彼らの神の名の下に滅びるべきなのだ。
カテゴリ : 日記