すっごいいっぱいうんちでた
ブログ文化でトラックバックって消えたよな、だから記事を紹介したくても以前と方法が違う。大事なご報告があります
ここで彼は沢山脱糞をしたと無垢な瞳で述べている。
では沢山とはどれくらいだろうか?
我々の業界では所謂便秘と言う状態の人に処置を施し、ドバーッと掻き出す事がある。専門用語で摘便と言う。
その際に掻き出した糞便の量を掌大、片手分、両手分と大雑把に分類している。
医学的に沢山と言うのであれば両手分が適切であろう。
この両手分、となると大体4日程の便秘と推測する事が出来る。
ちなみに便秘の定義は14日間で10回以下の排便状態の時を言う。
つまり「すっごいいっぱいうんちでた」を4日分の両手分の糞便と定義すれば、14日/4で3.5、四捨五入して4回の脱糞を彼は行ったと言えるだろう。
14日で4回は便秘の定義であれば便秘である。
もし彼が高齢者であれば看護師にグリセリン浣腸を60mg程入れられ、糞が出口を求めて腹の中をぐるぐるしている所だ。
ちなみに伝説のホモ変態糞親父は持ってきたいちじく浣腸を3本ずつ入れあったと言う。
いちじく浣腸は通常30mgだが1規格上の40mgもある。
つまり通常であれば90mg、1規格上なら120mgの使用をしたと言うワケだ。
アンチャンさんは未だに60mg以上の処方を見た事がなく、それで効果が無ければドバーッと出るまで食止めと言う指示を出す(但し規格には120mgの物も存在する)
何故なら浣腸を一時的とは言え多量に使うと直腸穿孔を起こす事もあるから多用は厳禁なのだ。
では彼の便秘を治すには何か方法があるだろうか?
そこで彼の過去の生活歴を分析すると栄養補助食品としてサプリメントを摂取している様だ。
恐らくはマルチビタミンと思われるが、ここはメジャーな大塚製薬のマルチビタミンの成分を見てみよう。
1日の摂取目安:
1粒エネルギー:3.97kcalタンパク質:0 - 0.1g脂質:0 - 0.1g炭水化物:0.805gビタミンA:600µgビタミンB1:1.5mgビタミンB2:1.7mgビタミンB6:2mgビタミンB12:3µgナイアシン:15mgパントテン酸:6mgビオチン:50µg葉酸:240µgビタミンC:300mgビタミンD:5µgビタミンE:26.8mgナトリウム:0 - 2mg
この中にパントテン酸と言う物が1粒に対し6mg含まれていると記載がある。
このパントテン酸は医薬品で言うとガスモチンと言う腸の運動を促す栄養素となる。
ガスモチンは1処方で7.5mg/日~15mg/日を基本として服用されるから、マルチビタミンの服用は効果的である。
しかしもし彼が同時に鉄分を摂取していた場合には副作用による便秘を併発していたとしても不思議ではないのだ。
さて、ここで次に彼の食生活を見てみよう。
自炊である、しかも30代男性、独身、童貞にしては中々凝った物の作り方である。
先述のマルチビタミンと加えて、栄養の偏りは少ないであろう。
しかしここで私は栄養以外の摂取について言及したい。
それは水分である。
昨今テレビコマーシャルでお腹に優しい便秘薬と酸化マグネシウムが紹介されているが、酸化マグネシウムには水分を引き寄せる性質がある。つまり腸内における水分吸収チャンネルに酸化マグネシウムが作用する事により、便の水分を多くして所謂軟便状に排出しやすくする効果があるのだ。
即ちある一定量以上の水分が体内に吸収されなければ便は腸内で固くなる一方なのである。
そこで点滴のガイドラインを紐解けば、500mlの水分は24時間の呼吸で自動的に失われるそうだ。
つまり1日500CCの水分は必要摂取量の下限値であり、個人差も勿論あるので余裕を持ち安静時では700~800CCの水分摂取は必要と思われる。ちなみに安静時とは運動をせずじっとしている状態を指すので、常時は更に水分が必要になるのは言うまでもない。
また個人差とは身長、体重を指し、彼と面識のある私としては日常生活を送る上で1200CCの水分摂取を推奨したい。
つまりここまで食事に気を払う彼がすっごいいっぱいうんち出たと無垢な瞳で言うのは水分摂取量が寒冷化した気候の為、一時的に減っていたからではないかと推測する。
本文が便秘に悩む人の希望になれば幸いである。
カテゴリ : 日記