男はそれを我慢できない
6月2日の言い訳
これまでの粗筋:接待でへべれけになって、カプセルホテルにチェックイン。
千鳥足とまでは行かないものの、平衡感覚を失いながら辿り着いたカプセルホテル。
今なら五感の一部”触覚”が著しく低下しているので第七感セブンセンシズが覚醒する筈だから仮に黄金聖闘士と戦う事になっても互角の勝負ができるはずだから蟹座のデスマスクには勝てそうだ。
だが時間にして既に午前1時前。
幸い泊まった場所が会社とは目と鼻の先なので朝7時までは眠れるから、風呂に入るなりなんなりして1時半には床に潜れる計算だ。
そうとなったら善は急げ、烏の行水よろしくでササッと湯浴みをし狭い狭い部屋に入るワケですよ。
すると枕の横に意味ありげな赤いスイッチがついているじゃないか。
スイッチの下には「有料」と印刷されたプレートが貼ってある。
要するにエロチャンネルですな。
あたしが家に帰らず外泊する時はもうヘロヘロになっているのが殆どなので、いつもは「有料」と書かれた文字が目に入ってもだからなんだっつう話です、で済ますのだがその時は違った。
慣れないアルコールが大量に入っていたからだろうか、はたまた本能からだろうか。
その有料ボタンを推してみたいという衝動に駆られてしまったのだ。
まぁ…300円だし……ポチっとな。
次の瞬間、画面に映し出されたのは
ちょっこれ勘弁、マジ勘弁。
イキナリこれはキツイっていやマジで。
果物は熟れた頃が一番美味しいけれど熟れすぎの果実は不味いんだって。
皆さんも熟れ過ぎてぶよぶよになった柿なんて好き好んで食べたくないでしょ?
却下却下、別のチャンネルにしよう。
という事で別のチャンネルに変えると今度は若いナオンちゃんが出ていたので一安心。
だが…その番組、おっぱいとお尻を見せるだけを延々と繰り返し一向に本番が無い!
いや、世の中にはそーゆうのが好きって人がいるのは知ってるよ。
第一人間の男性…もとい動物のオスはメスの臀部…つまりお尻に欲情し生殖活動を行うようになっているのは生物学で確かな学説となっていますしね。
でもコレじゃあ生殺しじゃないですか!
おっぱいもお尻も嫌いじゃないけれど、プロならその先を見せてくれないと金を払う側は満足しないんですよ、コレ商売の基本ですよ!
もしもコレがDVDなら早送り再生も可能だが、残念ながら有料放送番組ではひたすら番組が変わるのを待つしかない。
また本番をやってる番組もあるが、そこは完熟の果物なので却下!
あたしは瑞々しい果物が好きなので断じて却下!
と、なると番組が変わるまで悶々と待つしかない。
いっその事このまま寝てしまおうかと思ったが既に興奮しきり、アドレナリンどっぱどっぱだぜ、っしゃぁー来た来たァな状態で寝れる筈なんてあり得ない。
いいだろう、幸い今回は朝7時までは眠れるからな…その勝負買った!
だがあたしは甘く見ていた。
持久戦に自分から持ち込んだものの、納得の行く番組が放送開始されたのが午前5時だった。
そして金曜日の出社時刻
そこには二日酔いと睡眠不足で真っ直ぐ歩けない一人のリーマンの姿があった――――
カテゴリ : 日記